【石狩の子守唄】
作詞・作曲:景井雅之

石狩の浜辺で オオカミ走る
稲妻の如く 流れ星の如く
走っている 走っている

見開かれた 二つの眼が
私の姿を 映している
身体だけが 君のものだよ
身体がもつ宇宙は 大きいんだよ
そういい残すと 二つの鏡は
眩しく碧々と 輝いて
波打ち際を ユニコーンの如く
走っていく 走っていく

薄の丘から 見渡す街並み
人々の心に 彩りと豊かさを
願って唄う 石狩の子守唄


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石狩で生まれ育って、今の自分に大きな栄養を与えてくれたことっていくつもあるんだけど、

少年時代の影響はとても大きくて、その一つに、中学生の頃に、石狩の海の近くに住む一家と出会ったこと。がある。


後に、影響を受けた芸術家たちとの出会い、音楽の世界、初めて海外に旅に出たくなる。とか色々と繋がってくる出来事である。


中学の同級生で後の詩人で家具職人の寛太、カモメや植物博士の母、父でオオカミの版画を彫る龍さん、縄張りをどんどん拡げる猛者の猫ドラ、今作「石狩の子守唄」の主役になっている右目は碧、左目は茶色で毛は真っ白く、オオカミのような顔立ちの「ユニ」。

それぞれの存在に大きな影響を受けた。


版画:大島龍


僕が成人するまでの石狩は10匹くらいの群れができるほど野犬が多い時代があった。

その昔、橋のない時代の石狩川は船で渡っていて、今は撤去されたけど、その当時の木造の船が廃墟となって残ってる場所がいくつかあって、そこに住んでいる野犬も結構いた。

冬は3km先の小学校に歩きで通っていて、防風林を通るとたまたま散歩している犬ゾリに乗せてもらえたりもして、犬の野生の力を感じる機会が多々あった。

リアルタイムにマンガの銀牙にもハマって、うちに住み着いた元野犬はリキと名付けた。


「ユニ」も元野犬であったが、版画家 龍さんの家に住むことになり、「ユニ」の名前の由来は、前髪が長く逆立っていてユニコーンの角のように見えることから「ユニ」と名付けられていた。

龍さんの家の裏から、笹藪を抜けて無名沼を越えると『薄の丘』と呼んでいた丘があり、

時期になるとナウシカの黄金の王蟲の触覚のような薄が広がっている。

寛太とそこで何曲も作っては忘れた。まさに即興を何度もやって夜を明かした。

その薄の丘を降りると海に辿り着く。


「ユニ」は、とても優しくて、浜辺を走る姿がとにかく美しかった。まるでユニコーン。

詩人の寛太と、オオカミの版画家の龍さん、カモメや植物博士の母、そしてユニと

石狩浜を散歩していると一気に詩もメロディーもギターも湧いてきた。


『石狩の子守唄』はその一家と過ごしてきた時間と、石狩の海と、天と地と刻と心が繋がって生まれた童謡のような物語です。


こんな感極まる瞬間が、石狩のある刻にありました。未来に捧げます。

とても感謝しています。